2017年6月23日
銀行に定期預金で預けるよりも利回りがよく、投資信託や株式投資よりも安心と評判の「一時払い終身保険」。一括で保険料を支払うタイプの終身保険を指し、たくさんのメリットがあることで知られています。しかし、実際どのような内容なのか知っているという方は少ないのではないでしょうか。
ここでは、「一時払い終身保険」の特徴やメリット、利用するときの注意点をご紹介します。
一時払い終身保険とは
一時払い終身保険は生命保険の一種で、「終身保険」に分類にされるものです。保障が一生涯続く終身保険には、保険料の支払い方法が3つあります。保険料を月々支払う「月払い」、年毎に支払う「年払い」、そして契約時に一括で支払う「一時払い」。
一時払い終身保険はその名のとおり、保険料の払い込みを初回のみで終わらせる終身保険を指します。
一時払い終身保険について各保険会社、通常の終身保険のほかに、「一時払い終身保険のための商品」を用意していることが多く、一般的に500~1000万円ほどの保険料を一括で支払うことになります。
一時払い終身保険のメリット
・解約返戻金が多くもらえる
終身保険を解約すると、解約返戻金が支払われます。
一時払い終身保険であれば、数年後には支払った保険料よりも数パーセント高くなった解約返戻金を受け取ることが可能です。たとえば、1000万円の保険料を支払ったとしたら、5年後に1010万、10年後には1020万というように増えていきます(数字は例です)。生きているうちにお金が必要になった場合に、解約すればいくらかのお金が手に入るということになります。
・加入条件のハードルが低い
通常の終身保険の場合、加入のための条件に年齢制限や健康状態、過去の病歴などが含まれているため加入へのハードルが高くなります。しかし、一時払い終身保険であれば年齢制限も80歳と上限が高く設定されていて、また健康状態のチェックもありません。一括で保険料を支払うので、保険料を払う前に加入者が死亡し、保険料を回収できないというリスクが保険会社にないからです。
・節税になる
生命保険にかかる費用は税法上、一定額が所得税から控除されます。一時払い終身保険は支払う金額が大きく、より大きな節税効果を期待することができるでしょう。
また保険金の受取人を指定することができるので、遺産の受取人を明確にして無駄な相続争いを回避することができます。保険金として遺産総額を減らすことができ、相続税の税率を減らすことができるのも、大きなメリットと言えるでしょう。
一時払い終身保険の注意点
たくさんのメリットがある一時払い終身保険ですが、加入する際に注意しておくべきこともあります。
・元本割れのリスクがある
解約返戻金は、ある一定の期間が経過すればプラスになりますが、契約後すぐに解約すると元本割れをする危険があります。
・金利が低いと損をしてしまう
終身保険は加入時に利率が決定します(変動型の保険商品を除く)。利率が低いときに契約すると、資産運用としてのリターンが小さくなります。契約後数年経過してからほかの保険会社に乗り換えるというのが対策法のひとつです。
・保険料が高い
一時払い終身保険は一般的に保険料が高くなります。
以上が一時払い終身保険の特徴とメリット、そして注意点です。注意点をしっかりと把握して利用すれば、非常に大きなメリットを得られる保険になります。
一時払い終身保険について検討中の方は、ここで紹介したことを参考にしてみてください。